コンサルティングに伺うと、チームメンバーのモチベーションが低いことがある。
「これが必要ですね」「こうした方が良いですね」
打ち合わせで「やるべき事」が決定しても、作業を実行しない。
「やるべき事」さえ決まらない。
そういう組織の多くは、「トップが明確な方針を持っていない」または「トップの方針を中間管理職が理解していない」「口先だけのトップで実行が伴わないと社員が思っている」ことが多い。
真っ暗な道路を、ライトも付けずに、目的地も見えないまま車を走らせることがどれほど恐ろしいか、自動車を運転する人ならばわかるだろう。
そのような状況に置かれた社員が、動くはずがない。いや、動けないのだ。進みたくても、道が見えないのだ。ライトを付けようにも、どこに向けてライトを付ければ良いのかわからないのだ。もしかすると、進むべき道は後ろかもしれない。横かもしれない。
ISOでは「経営者のコミットメント」という言葉を使うが、何も経営者に難しいことを要求しているわけではない。「会社の目指す方向を示して、社員の働きをちゃんと見て、評価してください。」というだけだ。
「会社の方向」は、自分は何をしたいかを熱く語ればいい。各論ではなくて「夢」に近い物だ。「働きをちゃんと見る」と言うのは、「あの件はどうなった?」という尋ねるだけでもOKで(本当は気にしていなくても)だし、評価というのは「よくやった」と一言いうだけでよいのだ。
そのたった一言が社員のやる気に大きな影響を与えることに気が付いていないトップがいる。
「お客さんとのコミュニケーションを大切に」、「社内のコミュニケーションを大切に」、といいながら、自分は社員に対して何もメッセージを発しないのは矛盾している。
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